輸入代行とは?
輸入代行サービスとは、海外から輸入する上で起きる様々な課題、悩みを解決するためのものです。
例えば、
- 「海外サイト(アマゾン、1688)から購入したい!でもやり方がわからない」
- 「英語ができないから購入できない」
- 海外サイトから商品の購入代行をしてほしい。
- 交渉がうまくできない。
- 商品を探してほしい。
- 発送代行をしてほしい。
- 海外通販サイトにクレームしてほしい
などです。各輸入代行業者によって、提供するサービス内容は違います。その為、費用とサービス、品質等を考えて、自分にあう業者を選ぶことが重要です。
注意!代行業業者は誰でも営業ができる!
輸入代行業は、何らかの許可や資格が必要だと感じます!しかし、実は、代行業をする上での許可等は不要です。自身で全く輸入をした経験がなくても「私、今日から輸入代行業を始めます!」と宣言すれば、誰でも営業できます。
当然、これは、各代行事業者のサービス品質にも大きく関係してきます。基本は「優良業者はいない!」くらいに考えておく方がちょうどいいと思います。資金問題や注文品が届かない、違法な物を平気で輸入しているなど、輸入代行業者を使うリスクやデメリットがあります。

輸入代行は、営業許可、資格等は一切不要!だからこそ、業者に質が重要です
輸入代行サービスの仕組み(法律上の立ち位置)
輸入代行サービスには、大きく分けて2つの仕組みがあります。日本では、輸入代行と聞くと、一番の自身で商品を選ぶ系サービスを連想することが多いです。
- 自身で商品を選ぶ系サービス
- 業者に商品を探してもらうサービス(調達代行)
1.自身で商品を選ぶ系サービス
自身で商品を選ぶ系サービスとは、自身で海外通販サイト(欧米系、中国系サイト問わず)で販売されている商品を指定して、代行業者に注文から発送、決済までの手続きを代行してもらうことです。
- 注文者:「アリババのこのURLに記載されている商品を購入してほしい!」と伝える。
- 代行業者:注文者から商品代金を受け取り、海外販売者へ発注する。このとき、発送先を注文者の住所にする。
- 注文者:商品が届く

1番の輸入代行サービスは、個人使用目的で使うことが前提です。業務目的の輸入で使うのは、誤りです。
2.業者に商品を探してもらうサービス
業者に商品を探してもらうサービスとは、別称「調達代行」とも言います。1番のサービスは、個人が個人使用目的で輸入することを前提とする一方、2番は、業者が販売目的(業務で使う商品)で輸入することを想定しています。
例えば、中国の卸サイト「1688」や「アリババ」等から商品を輸入する際に、直接、交渉して調達もできます。しかし、実際は、次のような問題やリスクを回避するために、調達代行を活用する方がメリットが大きいです。
- 売り手の中国輸出権の有無
- 言葉の問題(英語だけだと密なコミュニケーションが難しい)
- 中国特有のネットワークによる商習慣に入れない。
- 詐欺やだまし被害
- 品質等のトラブル発生と対処など
逆に言うと、これらの問題を解決できるからこそ、業務目的でも調達物流(輸入代行)を使うメリットがあると考えた方が良いです。

輸入代行には、個人使用を前提とするタイプ、商売使用を前提とするタイプの2つがあります。これらの違いを頭に入れておきましょう!
輸入代行の手数料の相場
輸入代行業者の手数料は、業者によりばらつきがあります。平均的には、購入総額又は、商品購入代金の総額に対して「5%~10%」前後を設定している所が多いです。その他、代理交渉をしたら代理交渉代等、サービスを求めるほど、手数料が加算されていきます。
例えば、購入総額が10万円の手数料は、5000円~10000円前後です。注意したい点は、手数料が定額ではなく、定率であることです。購入総額が増えるほど、業者に支払う手数料も増えてしまいます。

購入総額の5%~10%ほどの手数料がかかります!
個人使用×輸入代行手数料と消費税の関係1
海外から商品を輸入するときは、商品代金に10%の消費税がかかります。仮に、業者名義で輸入してもらい、それを日本国内で取得している場合は…..
- 輸入時に10%の消費税(業者が支払っている)が発生している。
- 業者から購入(商品を受け取る)するときに10%の消費税
つまり、海外での商品代金×1.1×1.1=1.21
と、実は、ダブルで消費税相当分を支払うことになります。これは見落としがちの事実です。
個人使用×輸入代行手数料と消費税の関係2
海外販売者から商品を輸入、日本国内で販売するときの消費税は、輸入税額控除を適用できます。もし、代行業者名義で輸入された物を国内で取得する場合は「仕入れ税額控除」を適用できます。
輸入代行のデメリット・リスク・トラブル
- 関税・消費税の納付に関する不正行為
- 偽物を受け取るリスク
- 脱法行為(薬機法違反等)に至るリスク
1.関税・消費税の納付に関する不正行為
海外から商品を輸入するときの関税や消費税を正しく納めていないこともあります。
例えば、商売目的の商品を「個人使用」と偽り、本来、かかる税金よりも少なくしている。又は、インボイスなどの貿易書類に記載する金額を小さくして、アンダーバリュー行為をしているなどです。
何度も申し上げますが、輸入代行業者は、いつ、誰でもできる業種です。その為、輸入関連諸税の意識も低く、少しでも納税額を減らすために不正なことをしている所もあります。
2.偽物を受け取るリスク
輸入代行業者を通して商品を輸入すると、商品の品質(本物か偽物)があやふやになります。
例えば、海外にあるブランドの正規販売店から直接、商品を輸入すれば、本物であると断定できます。しかし、業者経由で商品を手にすると、偽物が紛れ込む可能性がでてきます。
仮に商品の検品名目で業者の所で一度、開封されるとしたらいかがでしょうか? 偽物と取り換えられる可能性が全くないと言えませんね!
3.脱法行為(古物商、薬機法違反)
代行業者の法律上の知識不足により、何らかの法律に違反する可能性があります。
例えば、
- 個人使用かつ指定の数量のみ輸入が認められている化粧品を大量に輸入する
- ほぼ認められない「脱毛器」を輸入しようとする
- 事前確認が必要なCBD製品を一切、何も準備をせず持ってきてしまう。

代行業者に法律の知識があると期待するのはやめましょう!業者を名乗っていますが、実態は無許可、いつでも、誰でも始められるビジネスです! 当然、法的知識を持ち合わせないまま運営している所も多いです。
利用者のメリット
次に輸入代行を使うメリットをご紹介します。主な物は、次の通りです。
個人使用目的で利用するケース
- 忙しい人でも海外通販ができる(時間の節約)
- ネットサーフィンができれば海外商品を購入できる
- 英語が苦手でも購入できる。(スキル不足を補える)
- 手数料を支払うだけで面倒なことを全てやってもらえる。
- トラブル発生時に助けてもらえる
事業目的で利用するケース(調達代行)
ここでいう輸入代行とは、調達代行を指します。商売目的で輸入したい人が、自社で不足している資源を補う目的で利用することを想定しています。
- 仕入れ先の開拓をしてもらえる。
- 必要な商品(資材)を伝えるだけ。
- 仕入れ交渉、代金決済、通関、国内配送まで一貫でやってくれる
- 言語が不安な場合でも対応してもらえる。
- 独特なコミュニティの壁(仕入れルート)を壊せる
実際に輸入代行を利用するときの流れ
実際に輸入代行を利用する場合の流れをご紹介します。業者により対象の前後はありますが、主に次の流れで取引をすすめていきます。
- 希望の商品を見つける
- 販売者に確認する
- 代行業者を探す。
- 代行業者に依頼する。
- 代行業者から見積もりが届く
- 代行業者に代金を支払う。(関税や消費税を含む場合もあり)
- 代行業者が海外販売業者に注文&決済する
- 注文者に商品が届く(6番で関税や消費税を支払っていない場合は、商品を受け取るときに支払う)
輸入代行業者のおすすめはなし!
最後におススメの輸入代行業者さんを紹介します!と言いたい所ですが、答えは「ない」です。利用者さんの利用目的、国、品目等によって、お勧めする代行業者さんは変わるからです。
ぜひ、様々な業者さんの情報を確認して、最適な代行業者さんを探してみて下さい!
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